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心理学から学ぶ 「ブランディングデザインの法則」
2023.11.21
ブランディングデザインの法則「バンドワゴン効果」
心理学から学ぶ 「ブランディングデザインの法則」
なぜか入りたくなるお店やつい見てしまうポスター、思わず買いたくなる商品など。
心理学から学ぶ「ブランディングデザインの話」を掲載しています。
皆さんこんにちは。ブランディングデザイン会社「株式会社SUPERBALL」です。
秋の終わりに近づいて、朝晩はだいぶ冷え込んできました。皆さんは何をしてお過ごしでしょうか。
もうすぐクリスマスの季節が来て、街の灯飾も増えて、とてもきれいですね。
みなさんはもうプレゼントを決めましたか?プレゼントを選ぶ時、どんな方法を使っていますか?口コミや売上ランキングを参考にする人もいるでしょう。
さて、今回は多数派に賛成したくなったりする心理学、「バンドワゴン効果」をご紹介したいと思います。
「バンドワゴン効果」とは?
バンドワゴン効果とは、多くの人が同じことをしていると、自分もそれに従いたくなるという心理現象です。
例えば、ある商品が売れていると、それが良いものだと思って買いたくなったり、ある意見が多数派だと、それに賛成したくなったりすることです。
この効果は、人間の社会的な動物としての本能に基づいています。
人は仲間に入りたいという欲求が強く、多数派に従うことで安心感や認められ感を得られるからです。また、多数派の判断は正しいという信頼感もあります。
これは、人間が生き残るために必要な適応能力の一つでもあります。
「バンドワゴン効果」の実験
アッシュの同調実験とは、「バンドワゴン効果」を証明する、心理学者ソロモン・アッシュ(Solomon Asch)によって1951年に行われた一連の実験でした。
実験では、被験者は他の人々と一緒に線の長さを比較するタスクに参加しました。しかし、他の人々は実はサクラ(偽の被験者)で、あらかじめ決められた誤った答えを言いました。このとき、被験者は自分の目で見た正しい答えを言うか、それとも他の人々に合わせて誤った答えを言うかというジレンマに直面しました。
実験の結果、被験者の約75%は少なくとも1回は他の人々に従って誤った答えを言いました。
この実験は、こうしたサクラ役の間違った回答(多数派の回答)が真の被験者の回答にどんな影響を与えるかが調べられた。
「バンドワゴン効果」の例
では、このバンドワゴン効果はブランディングデザインにどう活かせるでしょうか?
実は、多くの有名なブランドや商品はこの効果を利用しています。
例えば、ある商品の広告に「全国で○○万人が愛用中!」と書かれていたら、どう思いますか?きっと、それだけ人気があるなら試してみたいと思う人が多いでしょう。これはバンドワゴン効果の一つの表れです。
他にも、「業界No.1」「売上No.1」「口コミNo.1」などの数字やランキングを使って自分の商品やサービスをアピールする方法もあります。
これらはすべて、多数派に従いたいという人間の心理を刺激するものです。
また、バンドワゴン効果はロゴやカラーなどのデザイン要素にも応用できます。
例えば、ある業界やカテゴリーでよく使われている色や形を取り入れることで、自分のブランドをその分野に位置づけることができます。これは、視覚的に多数派に属することを示す方法です。
逆に、あえて他と違う色や形を使うことで、自分のブランドを独自性や個性をアピールすることもできます。
どちらの方法も、ターゲット層の心理やニーズに合わせて選択する必要があります。
いかがでしたか?今回は多数派に賛成したくなったりする心理学「バンドワゴン効果」についてのお話でした。
この効果を知っておくことで、ブランドや商品をより魅力的に伝えることができるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。