日比谷 OKUROJI
HIBIYA OKUROJI
100年以上の歴史を刻む煉瓦アーチ高架橋、昭和初期の東海道線、第18回東京オリンピック時に開通した東海道新幹線、これら3つの鉄道高架橋の高架下空間(有楽町駅〜新橋駅)の300mを一体で再生させた商業施設プロジェクト。煉瓦アーチ高架橋が主役となる高架下空間を構成するため、建築やサインは脇役に徹し、形状を簡素化し、使用するマテリアルや色数を限定。間接光と反射を利用することで高架を浮かび上がらせました。日比谷、有楽町、新橋のそれぞれにエントランスがあるため、あえてデザインを統一せず、街の個性に合わせて素材や形状に変化を持たせました。各店舗は、一定のサインや配色のレギュレーションがありつつ、それぞれのアイデンティティを損なわないようデザイン調整し、上質な店装を作り上げています。土木構築物が持っている強度を生かし、ノイズを丁寧にコントロールしながら商業施設として転用することで、豊かな自律性を持った風景を構築しました。
- 所在地:東京千代田区内幸町
- 完成年月:2020年12月
- 建築設計:東鉄工業 / 交建設計 / AE
- 施工:東鉄工業
- 環境デザイン、サイン計画:SUPERBALL
- クライアント:ジェイアール東日本都市開発
- 撮影:新建築社写真部 / イメージグラム / 小野寺宗貴